自己破産をすると、すべてのクレジットカードが一定期間、使用することができなくなります。自己破産で債務を免除したクレジットカードはもちろんのこと、利用していなかったので自己破産の対象にならなかったクレジットカードも使用することができなくなります。
では、どのくらいの期間クレジットカードが使えなくなるのでしょうか。また、その間、利用することのできるデビットカードやその他のカードについて紹介します。
目次
自己破産をするとクレジットカードが使えなくなる
自己破産をすると、クレジットカードが使えなくなります。もちろん、自己破産をしたら一生、クレジットカードが使えなくなるわけではありませんので安心してください。
これらの金融機関やクレジットカード会社はこれらの信用情報機関と提携をおこなっています。クレジットカードを新規で申込者の審査する際に個人信用情報を照会します。
自己破産した事実が信用情報機関には登録されていますので、返済能力がないと判断されて一定期間、クレジットカードを作ることができなくなります。
利用していないクレジットカードも、「途上与信」の際に、自己破産をした事実がばれてしまいますので、クレジットカードの利用ができなくなります。
クレジットカード会社は定期的に信用情報機関に利用者の情報を紹介しています。これを途上与信といいますが、途上与信の際に自己情報が発覚した場合、債務整理と関係ないクレジットカードも更新や利用が不可能になります。
自己破産後どのくらいの期間、クレジットカードを作れなくなるのか？
自己破産後、新規でクレジットカードを作るまでには「5年間」待てばいいのです。
クレジットカード会社が加盟している信用情報機関はCICとJICCの2社が一般的です。稀にKSCにも加盟や提携をしていますが、KSCに加盟・提携している会社は多くありませんので、CIC・JICCの2社のみと考えていて問題はないでしょう。
ただし、自己破産時の対象になったクレジットカード会社、たとえば、自己破産時に支払いを滞納しているクレジットカード会社では、社内ブラックに認定されます。そのクレジットカードを発行していた会社へ5年経過後、新規で申込をおこなっても社内ブラックは残り続けますので、クレジットカードが再発行がされることはありません。
自己破産後すぐにクレジットカードが送られてくるケース
そのため、使用していないクレジットカードであっても、途上与信のさいに審査落ちしますので、更新や新規の利用ができなくなります。
しかし、自己破産をする前に延滞などの事故をおこしておらず、滞りなく返済していて、クレジットヒストリーにも問題がない場合、ブラックリスト期間中であっても稀に社内の基準により問題ないと判断されてクレジットカードが発行される可能性があります。
クレジットカードを早く再発行するためには？
KSCに加盟していない団体の発行するクレジットカードを選ぶ
日本人は外国人に比べて現金主義の側面が強く、クレジットカードに依存してはいませんが、クレジットカードはないよりあった方が便利です。ネット通販を利用するのであれば、持っていて、まず損はありません。
そのため、KSCに加盟をしていない会社が発行するクレジットカードであれば、最短で5年でクレジットカードを作れる可能性があります。
JICCとCICの2社に加盟している会社が一般的ですが、併せてKSCと複数の信用情報機関に加盟している場合、クレジットカードの審査に落とされる可能性があります。
審査が通過しやすい属性について
基本的に、安定した収入があることが第一になります。クレジットカードは利用したら、必ず返済をしなければなりませんので、返済能力の有無はなによりも重視されます。
また、連絡先があることも重要です。何かしらの問題があったときにすぐに連絡がとれることは、お金を貸す場合は重要です。住所があること、固定電話を持っていることは、重要な審査のポイントになるでしょう。
そして、クレジットヒストリーがあることも重要です。このクレジットヒストリーとはクレジットカードの利用履歴のことになります。信用情報機関に登録されており、ローンやクレジットカードの利用状況・返済履歴が載っています。しかし、自己破産をした場合、クレジットカードは利用することができなくなりますので、クレジットヒストリーは真っ白になります。
また、クレジットヒストリーを積み上げる方法として、ハウスカードへの申込があります。
審査が緩い業者を選ぶ
複数のクレジットカード会社への申込は避ける
10年経過するとKSCのブラックリストも削除されて、綺麗な状態になりますが、1度に複数のクレジットカード会社に申込をおこなった場合、申込ブラックになる可能性があります。
1度に多くのクレジットカード会社に申込みをする場合、何かわけがあるのではとクレジットカード会社に怪しまれてしまいますので、1度に複数のクレジットカード会社への申込は避けるべきです。
自己破産後、クレジットカードの審査に落ちたら？
自己破産5年経過後にクレジットカードの審査に申込をしても審査に落ちる可能性はあります。
そのようなときに、どうすればいいのか紹介をします。
半年経過してから再度申込をおこなう
クレジットカード会社の審査に落ちたという記録は、信用情報機関にブラック情報として記録されます。他のクレジットカード会社へ申込をしても、信用情報機関にて照会されて、審査に落ちたという記録はばれてしまいます。
そして、申込に落ちたという履歴は半年間残ります。つまり、一度、クレジットカード会社の審査に落ちてしまった場合、半年間の期間をあけて他のクレジットカード会社へ再度、申込むようにするとクレジットカード会社の審査に通りやすくなります。
クレジットカードの業種を変更して申込む
一度審査に落ちたカードに再度申込むのではなく、別の業種のクレジットカードへ変更して申込むといいでしょう。たとえば、銀行系カードで審査に落ちるのであれば、外資系のカードに変更をするなどです。
クレジットカード選びは最初の1枚が重要
クレジットカードは、最初の1枚が重要になります。そのため、最初の1枚に関しては、カードの利用限度枠は低めに設定するなどの工夫をして、とりあえずカードを発行することを目標にしましょう。
クレジットカードが手に入ったら、将来的に限度額のアップを申請するというのが現実的な手段です。
デビットカードという手段
デビットカードというものがあります。
有名なものとして、楽天カードがあります。
デビットカードとは、審査がなく、信用情報機関に事故情報が登録されている人でも作ることのできるカードです。銀行口座の残高に応じた金額までしか使用することができないので使いすぎを未然に防ぐことができます。
デビットカードはネット通販や国内海外のショッピングで使用することができます。クレジットカードのように立替払いをすることはできませんが、国内や海外のカード決済に対応している店舗にてデビットカードはクレジットカードのようにして使えます。
さらに、デビットカードをいくら利用してもクレジットヒストリーを積み上げることはできません。
クレジットヒストリーを積み上げる方法は前述しましたが、併せて利用していくのがいいでしょう。
デビットカードの選び方について
デビットカードは基本的に銀行口座と一体化しているものになりますので、そこまで気にするポイントではないのですが、デビットカードに申込む前に銀行口座と一体化しているものなのか、事前に確認をしておきましょう。
年会費がどのくらいかかるか
デビットカードの中には、年会費が無料のカードと数百円～数千円以上かかるデビットカードがあります。
海外で使用することができるか
デビットカードの中には、国内でしか使用することができないデビットカードと国内と海外両方でも使えるデビットカードがあります。海外旅行へ行く機会のある人の場合、海外でも使えるカードを作っておくと便利でしょう。
Visaカードと記載してあるのであれば、海外のVisa加盟店でも使用することができます。
海外のATM手数料はいくらなのか
デビットカードは海外のATMを使って現金を引き出すことが可能です。しかし、当然ですが手数料がかかります。
まとめ
クレジットカードは自己破産をした場合、原則としてすべて使用できなくなります。利用していないクレジットカードであっても、更新などの際に行われる途上与信のときに利用できなくなります。
自己破産した記録は、CIC、JICC、KSCの信用情報機関に登録されます。CICとJICCは5年間で自己破産をした情報は抹消されますが、KSCは10年間、自己破産した情報は残り続けます。
5年間は、原則としてクレジットカードを発行することはできません。例外もありますが、原則として5年間は無理です。
- KSCに加盟していない会社を選ぶ
- 審査が緩い会社を選ぶ
- 複数のクレジットカード会社への申込は避ける
この3つが重要です。
アメックスはKSCに加盟していますが、過去の事情よりも現在の属性を重視する傾向がありますので、現在、安定した収入があるのであればクレジットカードに申込むことができます。
クレジットカードを持つことができず不便と考える方には、デビットカードというカードがあります。銀行口座と一体化していますので、利用した分は銀行口座から即引き落とされます。
ただし、クレジットカードよりは制限があり、ETCカードの発行ができない、一部のガソリンスタンドでは利用することができません。また、クレジットカードを発行するために重要になるクレジットヒストリーもデビットカードではたまりません。
